統合報告書の「経営者インタビュー」がつまらなくなる理由ワースト5

御社の統合報告書、経営者メッセージのページを開いてみてください。
そこに書かれている言葉を読んで、「この会社に投資したい」と思えましたでしょうか?
「正直、厳しいかも」と思った方もいらっしゃると思います。
統合報告書には経営陣のインタビューやメッセージが掲載されていますが、その中で興味を惹かれるのは実際のところ、ごくわずか。
経営者のおっしゃっている内容は素晴らしいと思います。
ですが、その見せ方が退屈になってしまっていて、これが非常にもったいない。
「この社長のビジョンに乗りたい!」と投資家に思わせることができていないのです。
どうして、そうなってしまうのか?
この記事では、「インタビューページがつまらなくなる理由」をワースト5にまとめました。
御社の報告書にいくつ当てはまるか、チェックしながら読んでみてください。
ワースト1位 社長の独自の言葉が1個もない
もっとも多いパターンがこれです。
広報部やIR担当が書いた原稿を、社長が確認して「まあ、これでいいんじゃない」で終わったメッセージ。
文章は丁寧で、内容も正確。誤字脱字もありません。
ですが、経営者の感情だけがまるで伝わってこない。
心当たり、ありませんか?
実は経営者の感情が見えてこないというのは、思っている以上に大きな問題です。
実際、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が統合報告書を評価する際に「社長自らの言葉で覚悟と熱意が語られているか」を明確に重視しています。
その退屈なインタビューは、プロの投資家たちから「本人の言葉じゃないな」と見抜かれている可能性が高いのです。
これは機関投資家のみならず、個人投資家も同様でしょう。
数字はもちろん重視しますが、社長の「熱」も見ているものです。
あなたが一生懸命つくった報告書が、「感情も熱意も感じられない」として、最初の数秒で切り捨てられていたとしたら……かなりもったいないですよね。
ワースト2位 良いことしか書いていない
成長戦略、新規事業、輝かしいビジョン。
明るい話だけがきれいに並んでいる報告書やインタビューは、結構多いです。
気持ちはすごくわかります。
社長の発言としてネガティブなことを書くのは怖いですし、社内で「なぜこんなことを載せたんだ」と言われてしまうかもしれません。
ですが、課題のない会社はこの世には存在しません。
投資家からすれば、その課題をいかに解決していくのかを知りたいはず。
また、良いことしか書かれていないと「何かを隠しているかも」と思われてしまうかもしれません。
ある企業の統合報告書内のインタビューでは、経営者が自分たちのピンチを包み隠さず語り、そこからどう回復していくのかをわかりやすく書いていました。
こういったインタビューを読むと、「社長は現実から逃げていない」と感じられますし、それによって投資家の信頼度も変わってくるのではないでしょうか。
ワースト3位 社名を入れ替えたら他社でも通用してしまう
どこかで読んだのと大差ないインタビューやメッセージは、報告書では多く見られます。
その理由は明白。
多くの企業が前年の報告書をベースに「更新」する形で制作しているからです。
制作会社から「昨年のフォーマットに沿って進めますね」と言われ、そのまま進む。
結果、毎年ほぼ同じ文章が量産されるのです。
制作会社のフォーマットは、デザインや構成を多少変えるだけで複数のクライアントで使われています。
どこかで見たような報告書ができあがるのは、当然のことなのです。
投資家はスマホで何十社もの報告書をスワイプしています。
2~3行読んで「ああ、またこのパターンか」と思われたら、もう戻ってきてはもらえません。
担当者としては毎年ゼロから作り直す余裕がないのもわかります。
でも、残酷なことを言ってしまえば「去年と同じ」は「去年と同じだけつまらない」ということでもあるのです。
ワースト4位 カタカナ語ばかりで言いたいことが伝わらない
「マテリアリティ」「サステナビリティ」「パーパス」「オペレーショナル・エクセレンス」「エンゲージメント」「バリューチェーン」。
1ページに多数のカタカナ用語が詰まった社長メッセージを見たことがあります。正直に言って、3行目で読む気が失せてしまいました。
もちろん、これらの用語にはちゃんとした意味があります。
日本語で言うよりも伝わりやすい言葉があることも重々理解しています。
ですが、社長メッセージの役割は用語集をつくることではありません。
「この会社は何をしたいのか」を、投資家に素早く伝えることが最優先事項です。
本当に大事なビジョンは、平易な日本語で語れるはずです。語れないのだとしたら、それは社長の頭の中にあるものが、まだ「言葉」になっていないということです。
きちんと言語化できない計画が、果たして成功確率が高いと投資家に思ってもらえるでしょうか。
ワースト5位 経営者の写真が洗練されていない
これは内容ではなく見た目の話になるのですが、実はかなり重要です。
・髪がきちんとセットされていない
・顔に影が入っている
・憮然とした表情をしている
・服装がだらしなかったり、清潔感がなかったりする
・写真の解像度が粗い
・昔の証明写真のようで覇気がない
統合報告書に掲載されている経営者の写真がこのようなものだった場合、あなたはその会社に投資したくなるでしょうか?
それは機関投資家、個人投資家も同じこと。
経営者の言葉にパワーがあるかと同様に、投資家たちは経営者の見た目からも将来性を判断しています。
見た目だけで判断してはいけない?
そういった意見も当然あるでしょう。
ですが、その一方で「この社長なら信頼できそうだ」とビジュアルから判断する人もいること。そして、そういった人たちに安心してもらうことにも気を配れる経営者こそ、視野の広さや丁寧さを期待できるのではないでしょうか。
経営者の写真は、いわば統合報告書の表紙のようなもの。「言葉を読む前の第一印象」を決めます。
そこがつまらなければ、どれだけ素晴らしいビジョンがあっても、読みやすいデータがあっても、良い文章が書いてあっても、投資家には読んでもらえません。
例えば、ビジョンを話しているときの社長は、そのビジョンに沿ったいい顔をしています。
その力強くエネルギッシュな表情も、投資家の関心を引くものではないでしょうか
300冊以上の本を制作したプロが経営者の言葉もビジュアルも“編集”します
私たちは出版社・制作会社として、この約10年で300冊以上の本を世に送り出してきました。
書籍の編集者は、読者が最後のページまで読み続ける構成を設計するのが仕事です。
投資家が興味を引くインタビューを作るのはもちろん、ビジュアル戦略を含めて編集します。
カメラマン、スタイリスト、インタビュアー、編集者。
経営者のインタビューにプロが入ることで、どれだけ劇的に変わるのか。
少しでも興味をお持ちになられたら、まずはお気軽にご相談ください。
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